休職中は通院はあるものの、それ以外の時間は比較的落ち着いています。
そんな中で、わたしがご自愛活動として励んでいるのがアルゼンチンタンゴです。
2023年から習い始め、気づけばもうすぐ3年。
まさか始めた頃には、こんなに続く趣味になるとは思ってもいませんでした。
今では「一生続けたい」と思えるほど、その沼にはまっています。
今日は、そんなアルゼンチンタンゴの魅力を、わたしなりに語ってみたいと思います。
タンゴシューズは魔法の靴
アルゼンチンタンゴといえば、8〜10cmもある高いヒールの女性シューズが特徴です。
最初はその高さに驚きましたが、いざ履いてみると抜群にスタイルがよく見え、感動します。
履くだけで、まるで魔法にかかったように自信が湧いてきて、違う自分になれた気がします。
マイシューズを集めたり、自分に足に馴染ませ育てる楽しさもあります。
中でも、初めて買ったファーストシューズは、初心者だったわたしを育ててくれた「母」であり、
次のステージに連れて行ってくれる「相棒」のような特別な存在です。
女っぷりが上がる
アルゼンチンタンゴを始めて、一番変わったのは美意識です。
ラテンの「んっふん♡」とした大人の色気が自然と身につくのです。
お尻の曲線、身体のしなやかさ、くびれの見せ方——。
踊るうちに、そうした美の意識が育っていくのを感じます。(これがアルゼンチンタンゴの重要な要素となります。)
また、レッスンや自宅洗面所等で鏡を見る回数も増えるため、全身の美意識が高まるのは言うまでもありません。
「ミロンガ」と呼ばれるダンスパーティでは、男性から誘ってもらうため、素敵な女性でいようと背筋が伸びます。
エチケットとして、相手を不快にさせない清潔感のある身だしなみも習慣となり、自然と磨かれていきます。
年齢を重ねても踊れる
アルゼンチンタンゴは、年齢を問わず楽しめるダンスです。
若い頃のしなやかさとは違い、年齢を重ねたからこそ出せる深みのある表現もあります。
「人生の成熟が踊りに出る」と言われるほど、奥の深い世界です。
現在30代ですが、将来どんなダンサーとなるのか今から楽しみです。
国境を越える共通言語
アルゼンチンタンゴの素晴らしさは、言葉がいらないこと。
世界中のどこの国へ行っても、ミロンガ(ダンスパーティ)に参加すれば踊ることができます。
実際に、日本の教室にも日本に住む外国籍の方や、海外から数週間の滞在中に遊びに来る人がいます。
踊り方に多少の作法の違いはあっても、音楽が流れれば通じ合える。
これこそ、アルゼンチンタンゴの持つ不思議な力です。
ぜひ一度聴いてほしい、アルゼンチンタンゴの音楽
アルゼンチンタンゴは、音楽そのものも魅力的です。
2拍子・3拍子・4拍子など、リズムの違いによって踊り方も変わります。
上級者になると、楽団ごとの特徴を生かして踊り分けることもあります。
そして、純粋に「聴く音楽」としても素晴らしいのです!
正直、最初はバンドネオンの独特な音色に苦手意識がありました。
しかし、メロディを弾けばヴァイオリンにも負けない力強さがあり、和音を弾けば他の楽器と調和することもできる、
そんな不思議な音色に魅了され、今では年に数回コンサートに行くほどのファンとなっています。
楽団の構成によっても印象が変わり、現代ではエレキ楽器を取り入れた新しいアレンジも登場しています。
イメージしているよりずっっっと聴きやすい音楽だと思うので、
騙されたと思って、ぜひ一度アルゼンチンタンゴの音楽を聴いてみてください!!!
一期一会の感動がある
アルゼンチンタンゴは即興のダンスです。
相手の呼吸と自分の呼吸が重なった瞬間、音楽と一体になった瞬間、なんとも言えない感動と興奮が走ります。
その一瞬の「ゾクゾク感」がたまらなくて、やめられない…!
まるで中毒のような魅力があります。
競技としての一面も
ミロンガ(ダンスパーティ)で踊るだけでなく、競技会に挑戦する道もあります。
即興で踊る部門もあれば、振付やアクロバティックな要素を取り入れた部門もあります。
固定カップルでなくても出場できる部門もあり、幅広いスタイルで挑戦できます。
選手として出場しなても、競技を観賞したり、仲間を応援したり、推し♡を探すのもまた一興です。
人とのつながり、そして「芸事」との対話
アルゼンチンタンゴを続けていると、人との出会いが自然と増えます。
先生と生徒の師弟関係、生徒同士の友人関係、選手同士のライバル関係__
大変ありがたいご縁だと感じ、大切にしています。
もう一つ、わたし自身が大切にしているのは、芸事との対話です。
タンゴを踊る時間は、相手と向き合うとともに、自分自身の芸と向き合う時間でもあります。
「もっと美しく踊りたい」「もっと音楽と一体になりたい」という願いが、日々の練習の原動力になっています。
芸事は「果てのない旅」と例えられますが、これからも自分のダンスを追求していきたいと思います。
ダンス未経験者にこそおすすめしたい
「難しそう」と思われがちですが、実はアルゼンチンタンゴはとても合理的なダンスです。
理屈を理解すれば、誰でも踊ることができます。
むしろ他のダンス経験がない人のほうが、癖がなく習得しやすいとも言われます。
参考までですが、わたし自身もダンス教室に通うのは初めてでしたが、
半年ほどでミロンガ(ダンスパーティ)に参加できるレベルまで成長することができました。
「楽しかった」の一言が、最高のご褒美
一緒に踊った相手から「楽しかった」と言われる瞬間ほど、嬉しいことはありません。
踊っているときは「退屈させていないかな」、「不快にさせていないかな」と不安になることもありますが、
その一言で全てが報われ、次はもっと良くしようと前を向くことができます。
ただし、当然ながら社交辞令の可能性もあるので、その言葉におごることなく、
初心を忘れず、謙虚に、美しく踊ることはいつも心に留めています。
おわりに
気づけばもうすぐ3年目のアルゼンチンタンゴ人生。
まだまだ道半ばで、知れば知るほど面白い世界です。
これからも、わたしの人生の一部として、アルゼンチンタンゴを大切に踊り続けていきたいと思います。
このブログでは、全くの初心者でアルゼンチンタンゴの世界に飛び込んだ自身の経験から、
初心者の方、これからアルゼンチンタンゴを始めてみたい方にとって有意義な情報をお届けできたらと考えています。
また、経験者の方にも、「あるある」とニヤリとしていただけるような楽しいネタをお届けできたらと思います。
